紙に記すは「悪」なのか?

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紙はそんなに悪いのか・・・?

ICT化やDX化と叫ばれる昨今、「紙」は「悪」のような風潮があります。

が、介護等の対人援助業務において「紙は不可欠」で、「上手に共存する」という形で利用するのがベターというのが私の考えです。

2021年3月・4月の2ヶ月なのですが、諸事情により久々に介護の現場(夜勤のみ)に就業しました。

就業先ではかなり紙に記す作業があったのですが、「現状では紙に記すがベターだな」と思うものがいくつかありました。

紙の方が良いものも・・・?

排泄表や食事摂取表はその際たる例です。

名前と日付の交差した欄に「◯・▲」という記号や数字を記す、、、これより速く記録として何かに残すことは難しく、また、一覧で「共有する」というのも、紙のある場所に自分が出向き、それを手に取り見る、これより速く共有できる術は思いつきませんでした。

一人一人がスマホを持って、都度入力や都度確認、、、ということを言うのは簡単ですが、行うのは結構大変です。画面立ち上げ、ロック解除し、アカウントログインし、指定のページに遷移し、入力項目選択し、登録ボタンをタップ、、、意外と工程が多いのです。指定の紙の欄に「10」と記す作業の方が速いし楽です。

「記録する」上で最も面倒なことは「文章を記録する」ことです。特に日本語は「漢字」というものがあり、画数の多い常用漢字もあり、これを手書きで記すのは本当に過酷な作業です。

一方で、数字や記号を記すことは非常に簡単な作業です。逆にスマホやタブレットで「10」という数字を入力するがために行う前述した付随すること(ロック解除など)の方が、面倒な作業となります。

使い分けが大事

そのため、「紙で記す」ことと、「スマホやPCで入力する」ことを上手に分けて運用することが、結果的に「記録の労力が最大限に減る」ことになると考えています。

でも、数字の記録もデータとしてPCで保管したいし、、、だから、都度スマホやPCで記録した方が効率的と思うかもしれません。

それでは、紙で記した数字や記号を1人が読み上げ、もう1人がスマホやPCで入力作業を行う、、、これを試してみて下さい。二度手間のように見えるかも知れませんが、びっくりするくらい速く入力できます。「視線を外さない作業」はとても速く行えます。

このように「記録作業に関わるトータルとしての時間効率」を考えた場合、「紙と共存」することは現状のテクノロジーの中では「最良の手段」となります。ですので、「紙=悪」という短絡的な帰結はとても危険な思想でありますので、是非業務の見直しをする際には「紙との共存」を前提にして見直すことをオススメします。

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「サポレコ」管理者

介護業界に現場目線でICT化を推進するために2021年3月起業し、介護記録WEBアプリ「サポレコ」を運用しています。このページでは介護のことやICTのことについてラフな感じで記しています。

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