介護には色々な記録をつける必要があります。
排泄について、食事について、入浴について、バイタルについて・・・などなど様々な事柄を記録として残していく必要があります。
後々参照すること前提にしていますか?
ただ、これを全部同じところに残していく・・・となると非常に不便です。
ただ「保存」するだけであれば良いのですが、それを「確認する」という作業がある場合、これら全ての項目がごちゃまぜになっていると、いちいち確認するのが大変です。
そのため、よくあるソフトが、記録をする際に「どの項目か?」を選択し、その内容(数値など)を選択あるいは入力するという形です。入力する際に仕分けを行って、検索し易くするという形です。
でも、正直私はこのやり方に対して懐疑的です。
というのも、「数値や記号で表現できる記録」と「文章を要する記録」は根本的に性格が違い過ぎると考えているからです。
業務速度が長くなっていませんか?
まず、決定的な違いは「記号や数字はペンを使って手書きの方が速いし楽」という点です。
記号や数字を一覧用紙の空白部に記す作業は、先ほど挙げた「ソフトを使って入力する際に仕分け・・・」よりも圧倒的に速いんです。だって、ログインなどPCやスマホ関係の準備が不要ですから、、、。速いし憶え易いのです(=学習コストが低い)。
でも、文章はそうはいきません。文章をペンで記すのは記号や数字と比較し、格段に時間がかかります。例えば「リビングでテレビを見ている。夕食の声掛けを行う。本人嬉しそうににっこり笑顔で「ありがとう」と返答する。」なんていう日常風景の一部をペンを使い文章で記す時間で、記号や数字は何個記すことが出来るでしょうか?
また、参照にする(振り返る)ための性質も違います。
数字や記号で記される記録は直近の内容を参考にする傾向があります。長くても1ヶ月前程度でしょう。前日の食事摂取状況の数値を参照にすることは良くありますが、3ヶ月前の食事摂取状況の数値を参照する機会は、特別な事情がない限りほとんどありません。
管理し易い・振り返りし易い環境構築を!!
一方文章の記録は、、、となるのですが、直近の内容を参照にする機会が多いというのは同じなのですが、決定的に違うのは「新人スタッフ」となると、その職場に慣れるまで、じっくりと過去の記録を見ていきます。
例えば新人時代に「3ヶ月前の食事摂取の数値の確認」はなかなかしないと思うのですが、「3ヶ月前のエピソードの記録」であれば、食い入るように読みます。なぜなら、その対応方法や個人の特性を把握するための最良の材料だからです。
数値や記号はエクセルなどの表計算で十分に管理できます。そいうった背景もあり、これら「数字や記号を入力・管理することのできるソフトウェアやWEBサービス」に対して高いお金を払うのは、、、あまりコストパフォーマンスが良い選択とは思えないのです。
せっかく設定したエクセルの関数が消された、、、という「表計算あるある」も、ノーコードツールで解消できます。しかも格安で、、、(又は無料で)。
→参照『介護業界もノーコードツールを活用する時代』
「音声入力」も含め、介護の現場にほしかったツールがコスト的に安く運用できる環境になっています。ZOOMなど遠隔ツールなんてものはその端的に良い例ですね。
是非、自分の事業所のIT化・DX化について見直してみることをおすすめします。