仕事は「何を習慣にするか?」が大事

介護の仕事、他にチームで行うような仕事について言えることなのですが、もし、質の高い仕事をチームとして行ってもらう場合、「何を習慣化させるか?(仕組み化させるか?)」が肝になってきます。

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マニュアルだらけは非効率?

良くある間違いとして「マニュアルの充実」があります。これは残念ながらあまり効果は期待できません。状況に応じ変化する必要のないルーティン業務だらけであれば、マニュアル化の効果はありますが、介護の現場は状況次第で様々な対応をしないといけません。

私の経験則ですが、マニュアル充実を図っている介護施設は、正直あまり良い運営(人材育成・顧客獲得など安定的な経営状態)となっていません。むしろ「必要最低限の薄いマニュアル」を用意している組織の方が良い運営をしている可能性があります。

では、マニュアル以外で大事なものは何か?というのですが、これが冒頭に記した「習慣化(仕組み化)」になります。

前提として、サービス業は対人がほとんどですので、状況変化が目まぐるしく起こります。その際に、そのサービスを行う人(スタッフ)が何を意識して仕事をしてもらうか?が重要になります。

マニュアル充実施設では「マニュアル内容」を意識します。しかし、先にも述べましたが、状況次第で様々な対応を求められる介護では、マニュアル通りには行かない場面が多々出てくるため、上手く業務ができません。

では、何を習慣化させるか?になるのですが、これは「その都度考え行動すること」になります。

考えることを仕組み化する

非常に抽象的な内容なのですが、状況次第で柔軟に対応するためには「その都度考え行動すること」が最も業務効率が良くなり上手くいく方法です。

しかし「考える」という行為は面倒なことです。放っておけば人間のほとんどは「考えない」を選択します。なぜなら「楽」だからです。

なので、業務の中に「考える」ことを習慣化させます。その最も効率的な作業が「文章の記録を作る」ということです。

仕組み化は環境を整えること

通常業務内に強制的に「文章の記録を作らせる」ことで、考える行為も半ば強制的に行ってもらいます。初めは「何を記録するのかわからない」となるでしょう。しかし、それを克服するために先輩にアドバイスを貰ったり、上司が指導したりすることで徐々に解消されて、いつの間にかそのスタッフなりに「文章の記録を作る」ことができるようになります。つまり「その都度考え行動する」習慣が身につき、それを当たり前のように業務に反映させていきます。

人間の思考は環境によって変化します。例えば高圧的な上司がいれば、それに嫌われないような仕事をする人が多いかと思います(これは極端な例ですが、、、結構ありがちな話です)。

選択肢から選ぶだけ、数字だけ、一括登録、分厚いマニュアル書・・・このような環境に囲まれたスタッフの思考はどうなるのか・・・自分では考えず「答えを誰か(何か)に求める」スタッフが育成されます。

スタッフには守ってもらう規律は厳選し(沢山設定しても覚えられないし、それぞれの重要性が薄まります)、考えることが当たり前の環境にすることが、短期的には面倒な作業(特に指導などOJT面)が伴いますが、長期的には効率的な運営に繋がっていきます。

短期的な効率化(楽をする)を選択すると、長期的には非効率(苦しくなる)になっていく、、、これは他の分野にも往々にして当てはまります。例えば健康の維持は典型ですね。今まで運動していなかった人が、毎日10分筋トレをするのは短期的には辛いのですが、毎日コツコツ取り組むことで、他の運動もできるようになり、結果的に健康維持がさらに保たれるようになる、、、ということです。

ですので、「考えて仕事をする環境の構築」を一度検討してみることをお勧めします。

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「サポレコ」管理者

介護業界に現場目線でICT化を推進するために2021年3月起業し、介護記録WEBアプリ「サポレコ」を運用しています。このページでは介護のことやICTのことについてラフな感じで記しています。

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