パソコンはワープロ?
先日ある介護施設の現場就業の方とお話しする機会がありました。
その方曰く「現場ではネットに繋がっていないパソコンしか使わせてもらえない。そのため、調べ物も自分のスマホで行っている。トップが年配の方だから、『ネットは危険』という考えがあり、施設のIT化が全然進まない。」とのことでした。
ネットに繋がっていないパソコン、すなわちワープロ機能のみ使用許可されているという状況です。
なかなかここまで酷い環境の所も少ないとは思うのですが、「ネットが繋がる環境だとスタッフがネットサーフィンをしてしまい、仕事の支障になる。」という意見で、ネット環境の導入を見送っている施設は確かにあります。
介護施設の現場においては確かにアナログ的な業務がほとんどを占めますので、ネット環境が無くても仕事を完結させることは可能です。が、それは他の職種にも言えることです。大事なのは「IT化によって仕事の効率化・質の向上を図れるか?」です。
これだけスマホが浸透した社会において「ネットは危険」というのは、正直あまりに古い考えなのですが、その心配を多少は和らぐような施策をGoogleやマイクロソフトは用意しています。
Googleの場合
一番お手軽なのは「Chromeの設定でセキュリティ機能を強化を選択する」です。これによって怪しげなサイトへのアクセスは予防できます。

ただし誰でも操作が可能な箇所なため、知識がある人であれば操作はできますね。
他に「URLBlocklist」というChromeの拡張機能があります。
https://www.howtonote.jp/google-chrome/extensions/index10.html
に詳しい設定方法等がありますが、結構大変ですね。ただ、管理者のみが設定できる形になっていますので、不適切な使用は避けられるかと思います。
Windowsの場合
Windowsは
https://dynabook.com/assistpc/faq/pcdata2/018123.htm
に設定の仕方が詳しく載っています。

私がWindowsをしばらく使用していないので試していないのですが、「Windows Defender セキュリティセンター」というものでアクセス制限をかけるようです。Chromeのセキュリティ機能と似ていますね。
まとめ
GoogleもWindowsも「子供にとって不適切なサイトに対しアクセス制限をする」というのが大前提で制限機能を提供しています。なので、ガチガチに特定のサイトのみにアクセスを可能にする、というのは結構面倒だったりします。
しかし、先にも記しましたが「スマホをほとんど利用している世の中」で、ネットのアクセスをガチガチに制限する、というのはもう時代遅れかと思います。
15〜20年くらい前は確かにムフフなサイトにアクセスして、、、なんてことがあった現実がありますが、それはネットがまだ「誰でも手軽に」でなかった時代の話です。「誰でも手軽に」になった現在、わざわざ職場のネット環境でそのようなサイトにアクセスする方が危険です。なぜなら、バレて怒られる可能性の方が高いですから。
それよりもGoogleやWindowsが提供する制限機能を利用して、その制限に引っかからないサイトへのアクセスをして、自ら情報を手軽に探し出せるような環境を提供した方が、職場環境はずっと良いと思います。
スマホの普及・一般化により、社会のIT化は当たり前になりました。そしてITのハードルはますます下がり、小学生入学前の子供ですら当たり前のように触れる時代です。
ですので、未だに「インターネットは危険」と言っているような法人は、時代に取り残されており、そういった法人の方が「危険(≒倒産)」ではないかな?と思います。