あぁ、悲しきケア記録

「文章でない記録」=「言葉が紡がれない記録」の悲哀さを実感した出来事があります。

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「コピペ」じゃないけど・・・

私が管理者の頃、非常に信頼を置いていたあるベテランスタッフがいたのですが、その方に利用者Aさんのケア記録を名前を伏せて見せました。内容は1ヶ月分です。

私「これ、誰のケア記録かわかりますか?」

ベテラン「いや、1ヶ月分ですよね。さすがにわかりますよ。」

(名前を伏せて渡す)

ベテラン「・・・誰だろう?(数分後)Bさんかな?」

私「いや、Aさんですよ。」

ベテラン「・・・。わからない。」

多少デフォルメしてますが、こんな感じのやりとりでした。

このケア記録、「朝食摂取。主食7割・副食5割。」や「排泄。トイレ誘導。排便あり。スケール4。」とかの記録のみで介護士欄は記入しておりました。これは「選択肢を選ぶと自動的に変換される文言」でした。辛うじて看護師欄で「往診実施。前回と指示変更なし。」と看護師自らの言葉で記していました。

記録を読めばその人の生活がわかるようにしたい!!

そう、ベテランスタッフはテンプレートの数字と記号の羅列と、一部看護師の言葉をヒントに誰かを推察しないといけないのでした。(ちなみにプリントアウトしたら1ヶ月で100枚近くにになる量です。)

この記録からこのAさんの生活の何を読み取れるのだろう、、、新人スタッフはこんなものを参考にしないといけないのか、、、と考えると、もうドンドン目の前が暗くなっていきますよね。もちろん当時の私はドンドン暗くなっていきました。

また、別話ですが、独立して介護記録のICT化のことを色々ネットで検索していると、「水分摂取量を自動で入力!それを元にトイレ誘導順を表示!」ということをキャッチコピーにしている記録ソフトがあり、言葉は悪いのですが「現場スタッフの能力をバカにし過ぎだろ、、、」と思うようなモノ、「選ぶメニューが30種類と豊富にあります」を売りにしていて、こちらも言葉が悪いのですが「どんだけ面倒臭いんだよ」と思うモノ、と凄い勢いで違う方向にいってしまっている感があるモノが増えている印象です。こちらも暗くなりますね。

決して「サポレコ」で全てが解決!というわけにはいかないのですが、それでも、「『文章=言葉』を最上位の価値に置いてある介護記録ソフトが一つくらいあっても良いのではない?」と思い、開発しています。

同じような気持ちを持った方、利用し易い価格となっていますので、是非一度、お試しで利用してみてませんか!?(最後は宣伝になりすいません・・・)

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「サポレコ」管理者

介護業界に現場目線でICT化を推進するために2021年3月起業し、介護記録WEBアプリ「サポレコ」を運用しています。このページでは介護のことやICTのことについてラフな感じで記しています。

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